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WindowsかMacintoshか

最初に手にしたコンピュータが、ポケコン(シャープ製)でその後中古の8ビットパソコンを手に入れ、BASICを使った関係で、CP/M を使うことになり、私にとってパソコン=DOSと言うことになった。マッキントッシュの存在を知ったのは、パソコンを使い始めてから数年後で、しかも時々車で走り抜ける街道筋にカラフルなリンゴを描いた大きな看板を眼にした程度である。当時最盛期の日本電気(NEC)のPC-9800シリーズが上位機種で60万円、14インチカラーディスプレイが20万円(ちなみに21インチのカラーテレビが5万円位で買えた。)はしていたが、マックは実にその数倍はしていたと思う(定かではないが200万円位だった)。DOS機はハードをIBMを始め国内外で多くのメーカーが生産をし、OSにマイクロソフトのMS-DOS、IBMのOS2等を搭載するの対し、マックは、ハード・OSをアップル社が同時に手がけおり、これが少なくても日本市場でマックが売れなかった要因と私は思っている。
 この頃のパソコンパーツは非常に高価なもので、マッチ箱程度の大きさのCPUが10万円以上、1MBのメモリもせいぜい100円ライター程の大きさで10万円、弁当箱位の箱に詰めれば数百万円かそれ以上になり、窃盗団とって格好の獲物になった。盗品がヤミルートに流れ自社の倉庫から盗まれたものと解っていながら、絶対的品不足の中それを仕入れたという話も聞いたことがある。

パソコンの標準規格(PC/AT互換)がIBMの先導で定着していく、これはIBMがそのアーキテクチャを公開したことによる。OSもMS-DOSがPC/AT互換機の標準となり、各メーカーがこぞってパソコン市場に参入し大混戦を始めたののである。MacとDOSの違いがここで生まれた、Macは操作性や機能にその設計の基本を置き、DOSは経済性・互換性を重視した。と、私は考えている。その為、圧倒的数のPC/AT互換機対マッキントシュとなり、量的メリットを必要とするPC/AT互換陣営は切磋琢磨をして、市場・技術の両面でビジネスや業務で使える低価格パソコンを開発し急成長を成して行くこととなる。 「ソフトと言えどもハードが無ければただの紙」「ハードと言ってもソフトが無ければただの箱」この紙と箱の関係が実に面白い、PC/AT互換機のソフトは飛躍的に増えていく、ソフト増えるとハードが売れるのである。かくして、世界の8割がPC/AT互換機で埋め尽くされのである。

1980年代後半頃になると、私が携わっていた印刷業界もパソコンによる処理が各所で行われる様に成ってきていた。印刷では膨大な量のデータを扱うことになる。UNIXをOSとしたワークステーションが中心で、ハード・ソフトそしてメディアと、どれをとってもパソコンとは比較にならないスペックが必要とされ、数千万~数億円と言う設備が動いていたのである。DOSは経済性から標準メモリを1MBにして有ったのに対しMacはその制限をしていなかった。(この事は両陣営にとってそれぞれ面白い経過と結果をもたらすのだが機会を見てふれたいと思う)その為、デザイナーがMacを道具として使い、編集者が編集に使用始めた時、そのデータをワークステーションでそのまま利用できたのは、機能を重視したMacの画像処理の優秀さであり、印刷データを扱うのに適していたからである。膨大なメモリとマルチプロセッサ(CPU)を必要としたワークステーションは、1990年代に入り急速に高性能に成っていくCPUの進歩と、大容量のメモリの低価格化によってその座をマッキントシュに譲ることに成るのである。が、PC/AT互換機との価格差は依然として開いていた。この頃、日本の印刷業界ではMacが圧倒しており、PC/AT互換機は殆ど皆無に等しかった。

マイクロソフトが最初のWindowsを出したのが1980年代中頃だから、それ程新しいことでは無い、マッキントシュの操作性(GUI)を意識しての事だが、おおよそDOSに毛が生えた程度で、「やっているナ」と言う程度の印象しかなかった。ハード・ソフトの両面から制限の有ったPC/AT互換機ではやむを得ない事だったが。プロセッサの進歩とメモリの大容量低価格可はここでも大きな変化をもたらすのである。むしろ量的市場を持つ優位さはサードパーティを含めMac以上の変化をするのである。1MBのメモリの壁を超える技術が出現し、ハードもそれなりに拡張できる様になり、1900年代初頭にリリースされたWindows3.1に触れたときの激しい感動を忘れる事は出来ない。印刷業界に居てMacに圧倒されきたDOSユーザーの多くがそうであったと思う。しかし、これで、この分野に於けるMacの優位性が損なわれた訳では無くWindows95・98の出現を待つことになるのである。当時、バブル景気も手伝ってパソコンブームを迎えるが、よく「パソコンを買うが、WindowsとMacintoshでどちらが良いのか?」と言う相談を受ける事があったが、いつもこう答えていた「ベンツに乗りたいか、フェラーリに乗りたいかですヨ」。

2000年11月18日(土)晴れ